出す人が少なくなってきている年賀状ですが、まだまだ多くの人がプライベートでもビジネスでも利用しています。
一通も出したことがない人もいれば、年賀状での挨拶を重んじている人もいます。
価値観が多様化して、そのなかで自分はどう対応したら良いか迷うところもあります。
ここでは、年賀状を出していない人から年賀状が送られてきた場合の対処についてご紹介いたします。
年賀状の返信は必要?
年賀状の返信が必要かどうか迷っている方は、あまり年賀状を出したことがない方でしょう。
そもそも年賀状の意味は何なのか?
決まりきった挨拶に何の意味があるのか?
お金と時間の無駄ではないか?
メールやLINEがあるこの時代に、なぜわざわざ紙でやり取りするのか?
というように、その存在自体を疑問に思っている方も少なくないと思います。
結論から言って、届いた年賀状に対しては年賀状でお返事するのが礼儀です。
どうしても年賀状を出したくない理由があるのならば、きちんと相手の方に理由の説明とお詫びすることで、今後もスムーズな友好関係が続けられるでしょう。
年賀状がただのダイレクトメールや仕事関係の形式的な挨拶になってしまっている場合もありますが、本来は自分が前の年にお世話になった方や親せき宛てに、感謝の気持ちと新年も変わらずお付き合いしたい旨をを願い贈るものです。
年賀状をくれた人が、あなたへの感謝と変わらぬお付き合いを求めているのに、そっけないテンプレートやスタンプ、定型文で返事が来たら、肩すかしをくらったような虚しさを感じてしまいます。
もしも、相手が仕事上これから助けてくれるような立場の方だったり、プライベートでお世話になってる方だったりした場合には、「礼儀知らず」のレッテルを貼られてしまうかもしれません。
親しき仲にも礼儀ありと言いますから、親しい人から届いた年賀状にも返信をするのが得策です。
年賀状の返信はいつまで?
元旦に届いた年賀状なら返信するにも余裕がありますが、松の内と言われる1月7日直前に届いたものに返信するとなると、すでに年賀状ではなくなってしまいますね。
年賀状は遅くとも7日のうちに届くように出すのがきまりです。
届くのが8日以降になる場合には寒中見舞いとして返信しましょう。
年賀状へのお礼と挨拶が遅れたお詫びをし、新年も変わらぬお付き合いをお願いしておきましょう。
「ご丁寧な年賀状をありがとうございました。挨拶が遅れ、まことに申し訳ございません。」
「本年も変わらぬお付き合いのほど宜しくお願いいたします。」
「皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。」
というような内容を自分の言葉で書き込むと、受け取った方も喜ばれるでしょう。
年賀状を出すつもりのなかった者にとっては、急に年賀状を準備することはかなり面倒なことではありますが、ダラダラと返信が遅くなったり、お返事を出さずになんとなく気まずくなったりするよりは、さっさと済ませてしまいましょう。
最近ではローソンなどのコンビニでも色々な種類の年賀はがきが入手でき、イラスト入りのものであれば宛名とメッセージを書き込むだけですぐに投函できます。
また、松の内の間は年賀状が他の郵便物よりも優先されますので、急いでいるからといって速達で送っても意味がありません。
とにかく早くポストに投函することです。
ペンを持参して郵便ポストがあるローソンまたは郵便局へ行き、イラスト入り年賀状を購入し、ささっと記入したらすぐに投函するのが最速でしょうか。
メッセージは前もって考えていった方が良いですね。
年賀状のお返事のマナー
年賀状を返信するに当たって、期日を守る他にいくつかマナーのポイントを紹介します。
「去年」の「去」は忌み言葉とされ、年賀状には使わない言葉です。「昨年」や「旧年」を使いましょう。
上司や目上の人への年賀状には、「賀正」や「迎春」などの2文字の賀詞ではなく、「恭賀新年」や「謹んで新春のお慶びを申し上げます」といった4文字以上のものを使います。
「あけましておめでとうございます」もOKです。
2文字の賀詞は敬語ではないのです。
「だったらその文字のデザインは表示するな」というのももっともな意見ですが…
年賀用のハガキでなくても切手の下に赤で年賀と縦に書けば、年賀状の扱いになります。
(郵便局に行けば「年賀」というゴム印もあります)
しかし、あまり簡素なものだと、受け取った方は「適当に返事をされた」と感じるかもしれません。
干支などのイラストや賀詞を用いたデザインであれば問題ないでしょう。
自分が喪中のお知らせをしていなかった場合には、寒中見舞いを出して年賀状のお礼をしましょう。
年賀状を返信するより前に顔を合わせる人には、郵送せずに手渡しをして挨拶をするのが良いでしょう。
年賀状の返信をメールやLINEでするのはNGです。(相手側が了承しているのであればOK)
まとめ
スマホやネット環境が普及し、アナログといわれる紙媒体は少しずつ衰退してきていますが、年賀状はまだまだ無くなりません。
2003年の44億枚のピーク時からは半数近く減ったものの、年賀はがきの発行部数は2017年では25億ということです。
この数字を見れば、年賀状の存在意義を否定するのはまだ時期尚早と言えるのではないでしょうか。