引越しで家具や家電に傷が付いてしまった時にはどうすればいいか困りますよね。
引越しのプロが行う作業でも、様々なトラブルが発生します。
壊れてしまった家財が保証されるのか、引越し業者は損害保険に入っているのか等、引っ越しで発生した破損や紛失についてご紹介します。
引越し業者による破損?
引越しというのは毎年毎年するものでもありませんし、引越しの際に家財が破損したり紛失したりするというのは思いがけない事故のように感じるかもしれません。
しかし、プロとはいえど引越し業者も人間ですから、引っ越し荷物を運ぶ際に壁を傷付けてしまったり、うっかり落としてしまったりすることは当然あります。
食器棚の裏に穴があいてしまったり、冷蔵庫のフレームが歪んでしまったり、新居の壁に大きな傷を付けてしまったりなど様々な例があります。
しっかりとした業者であれば、搬出・搬入の際に建物を傷つけないようにしっかりと養生をするはずですが、中には全く壁などを保護しないで運び込む業者もいるようです。
また、段ボールに「ワレモノ注意」や「取り扱い注意」と書いておいても、慌ただしい作業の中で見落としてしまう可能性はあります。
引越しの最中に破損に気づくことができたなら、すぐに作業員に状況を確認し、その作業員の名前もしっかりとメモしておいて下さい。後から連絡しますと言われるかもしれませんが、連絡が来ないことも多いようなのでこちらから連絡した方が早いでしょう。
引越しが終わった後に何かしらの故障に気づいた場合にも、できるだけ早くお客様窓口などに連絡して下さい。
後回しにすると自分自身の熱も冷めてしまいますし、その分業者の対応も後回しにされてしまいがちです。
しっかりと対応してくれる業者もあれば、電話をしてもたらいまわしにされるような場合もありますので、あまりにも対応が悪いと感じた時は消費者センターへ連絡しましょう。
引越し直後で一休みしたいところですが、事故から時間をおかないことが賢明です。
引越しで家具の保証は?
全ての引越し業者は会社側で損害賠償責任保険に加入しているはずです。
契約時にサインをする紙などに保証についての記載もあると思います。
しかし、どの保険でも同じですが、文章が長く文字もかなり小さいので非常に分かりにくく、しっかりと確認している人は少ないでしょう。
万が一引越しで家財が破損してしまった場合に保証を受けるには、次の項目が条件とされる場合がほとんどです。
1.引越しが原因で破損したという事実の証明。
よほど悪質でない限り、目に見える破損については業者も認めるでしょう。
ただし、外見上は破損がみられないのに、電源が入らなかったり、機能しない等の障害は対応しないという場合もあります。
例:パソコンや冷蔵庫、エアコンなどの内部故障
2.引越し業者が保険で賄う損害は、修理可能な場合はその修理費用を、修理不可能の場合は時価相当額(購入価格や使用年数・耐用年数を考慮した額)までです。
買った当時の金額を保証されるわけではないので注意して下さい。
植物や、ピアノなどの楽器、絵画、骨董品のような特殊な物は運送を断られるか、あるいは別契約で保険もそれ専用にかける等場合が多いです。
現金や通帳、保険証などの貴重品は必ず自分で運ぶようにしましょう。
3.破損や紛失の申し立ては引越しから3カ月以内。
これを過ぎた場合は、引越し業者には責任を追及できません。
大手だからといって、何かあっても大丈夫と油断せずに、できるだけ早く引越し後の荷物の確認をしましょう。
引越しの時の確認ポイント
引越しで家財の破損や紛失を最小限に防ぐためには・・・
・プチプチのような梱包材などを使って梱包をしっかりとすること。
・引越し会社を選ぶ時は最安値だけではなく、損害賠償保険の範囲やネットなどの口コミも参考にして選ぶ。
・搬出・搬入の際に壁や床を傷つけないように養生(保護剤を貼ったり、敷いたりすること)するかどうかを、訪問見積もりなどの時に担当者に確認すること。
・細かく要求しておくことで、当日ベテランの作業員が配置される可能性もある。(クレーム防止のため)
・貴重品や失くしたくない物は自分で運ぶ。
・引越し最中は邪魔にならない程度に作業を監視する。
・エアコンやパソコン、冷蔵庫などは直前まで使えること、壊れていないことを確認しておいた方がよい。
証拠にはならないが、事実として認めてくれる可能性はある。
まとめ
私達は引越し業者を信頼して大切な家財を預けるわけですから、トラブルの際にも真摯な態度を望みますが、数ある業者の中には良心のない会社もあるようです。
どこまでが請求できて、どこまでが自分の責任なのかはっきりと線引きはできませんが、基本的な賠償ラインを押さえておけば、万が一事故にあっても相手の言いなりで泣き寝入りをすることはないと思います。
安いだけで引越し業者を選ばずに、営業担当者の態度や会社の保証内容、口コミなどを参考に判断することが大切です。