SNSは生活の中で欠かせないツールになりつつありますが、子供が利用するとなるとどうでしょうか。
学校の友達が使っているから大丈夫?
他人とやり取りしたり、直接会わなければ大丈夫?
そもそもSNSの何が危険なのか?
子供に利用させる場合にはどのようなことに注意する必要があるのかご紹介します。
SNSを子供に利用させるべきか?
SNSを子供に利用させるべきかどうかというと、答えはYESです。
色々な機器がインターネットでつながっている現代に、SNSを禁止にすることは難しいでしょう。子どもたちが大人の目を盗んで隠れてSNSをするよりは、大人がしっかりとルールを守らせた上で、常に相談できる環境で使用させる方がずっと安全です。
多くの子供たちはSNSをすることで、生活が楽しくなったと感じています。
最近では、親世代だけではなく、シニア世代でもSNSを使ったり楽しんだりしています。
しかし一方でSNS絶対反対という強い抵抗感を持っている親世代もいます。
子供を危険から守るために、SNSの世界を見せないというのは間違ってはいませんが、子供たちが自由に発想したり創造したりする可能性を摘んでしまっているようにも感じます。
そもそもSNSというのはソーシャル・ネットワーキング・サービスの略で、友達とのコミュニケーションツールとして使ったり、知らない人同士でも共通の趣味・嗜好を通じて友達になったり情報交換したりできる、世界中で利用されているサービスです。
最も身近なものでは、LINEやTwitter、FacebookやInstagramなどが有名ですね。
ここまで大規模なものでなくても、一企業やサークルなどで会員しか参加できないようになっているコミュニティもSNSの一つなのです。
子供たちが友達と連絡を取り合ったり、同じ趣味を持つ人とネット上でチャットすること自体は悪いことではありません。
子供がSNSでのたわいないやり取りに夢中になり、日常生活に支障をきたす様な状況になってしまったり、内緒でチャットの相手に会いに行ったり、SNSでのいじめや誹謗中傷に関わってしまったりすることが問題なのです。
SNSを使ってみると、簡単に始めることができて危険要素があるようには見えませんが、間違った使い方をすると、個人情報の漏えいや執拗なストーカー問題、いじめや詐欺など様々な犯罪に巻き込まれてしまう可能性があるのです。
自分が使っていて問題ないから子供にも使わせよう、などというような安易な考えではいけません。
保護者がSNSに潜む危険性をしっかりと理解してから、してはいけないこと、どうしてはいけないのかを子供に教え、使用におけるルールと、問題が起こった時にはすぐに相談することを約束しましょう。
SNSで子供に被害が及ぶ?
まず最初に、SNSを利用する際は
1.本名(実名)を使わない
2.写真の位置情報を消す(写真のGPS機能を無効にする)
3.他人が写っている写真を勝手に投稿しない
というのが最低限のルールですが、これを知らなかったらどうなるでしょうか。
SNSを日記がわりに気軽に使っている人も多いです。電車が混んでいて辛いだとか、放課後に○○に行ったなど、深く考えずに投稿したものを誰かが見ていて、行動パターンがわかれば見た人が会いに来るかもしれません。
家の写真や、通学路の写真、学校の写真など、場所が特定されるような写真があれば、待ち伏せされるかもしれません。
友達と一緒に写っている写真を投稿したことで、友達との関係が二度と修復できなくなったり、学校での立場が悪くなったりすることもあります。
これは妄想ではなく、実際に子供たちの身に起こっていることです。
平成28年のコミュニティサイト及び出会い系サイトに起因する事犯の被害児童数は1,736人と過去最多です。※警察庁統計参照
一度インターネット上に公開した情報は、元の投稿を削除しても、拡散された情報は二度と消すことができません。
就職活動の際にも、企業側が応募者の人柄をSNSで確認する場合があります。軽い気持ちで行った不適切な投稿が、後々その人の人生を狂わせる可能性があります。
SNS~我が子を危険から守るには
我が子をネット社会の危険から守るためには、何が危険かをしっかりと教え、ルールを守り正しくSNSを使わせることです。
まずは、SNSをする時の時間やタイミングのきまりを作りましょう。食事中やベッドでの使用は禁止するなど。使用時間が長いほど、犯罪に巻き込まれる確率が高くなります。
そして、個人情報がわかるようなものは公開しないということを徹底します。
友達の写真を公開しない、同級生の悪口などを書き込まないなど、その情報は誰かを不快にしないかもう一度確認してから投稿するようにします。
何か問題が起こった時に、すぐに相談できるような雰囲気作りをしましょう。不当な請求をされたり、不適切な個人情報を要求されたり、同級生からのいじめのようなトラブルが発生してしまった時に、親に言えず一人で悩まないように、日ごろから相談できる環境づくりを目指しましょう。
そして、子供が使うスマートフォンやPCにフィルタリングをかけましょう。
フィルタリングとは、子供にふさわしくない情報や有害なサイトにアクセスできないようにする機能です。
携帯電話会社では2017年春から各社のフィルタリングサービスを統一して「あんしんフィルター」と呼称するようになりました。
NTTドコモ、au、ソフトバンク、UQモバイル、Yモバイルなどで提供されています。基本設定は無料でオプションが有料となっている場合もありますが、サービス内容は各社間で差があるようです。
また、AndoroidとiOS間でも設定内容が変わってきます。Andoroidでは時間を制限できるのにiOSではできない、というようなものです。
携帯電話やスマートフォンの普及に伴って、青少年のインターネットによる被害は増えているにもかかわらず、フィルタリングをしている保護者が増えない現実があります。
総務省は未成年が使用する携帯電話へのフィルタリングサービスを義務化していますが、設定の複雑さや保護者の理解不足から、多くの子供たちが有害サイトや出会い系サイトなどを閲覧しその身を危険にさらしています。
携帯電話各社のフィルタリングサービスも、国からの要請で少しずつ使いやすくなってきています。
今までは子供の携帯電話にフィルタリングを使っていなかった人も、これから使う人も新しい「あんしんフィルター」を設定して、悪意のある大人から我が子を守ってあげて下さい。
まとめ
SNSは本来、便利で世界中の人と人をつなぐ素晴らしいものです。
しかし十分な知識や判断力が無ければ、不適切な誘いや要求を受け入れてしまう危険性があります。
子供たちが自分で判断し、自分で身を守れるようになるまでは保護者が有害なものとの接触を防ぐ必要があります。
そして成長と共に少しずつ、インターネット社会でのルールと危険について子供たちに教えていってあげて下さいね。